秋の涼気が感じられるころになると、鯉にとっても食欲が旺盛な時期となります。魚体の肉づきや、色艶もこの時期に良くなります。秋にしっかり餌を与えることによって、越冬に耐える力を蓄えさせるためにも1日に3~4回投餌してもいいでしよう。しかし、常に食べ切る量にとどめるよう心がけ、冬に向かって水温が下がり始めるにつれて、餌の量も回数も少なくしてください。
また、この時期には春から自然の広大な野池(堤)に鯉を大きくする目的で、放流して育てていた錦鯉を取り上げる「池揚げ」が行われます。約半年間、自然環境の中で育った鯉たちは、天然の餌を食べて広い池で十分運動しており、太く逞しくなって見違えるほどきれいになっています。